
高校時代、私はお小遣いを稼ぐためにアルバイトを始めました。
最初は「働く=お金をもらう手段」くらいにしか思っていませんでしたが、続けるうちに少しずつ考え方が変わっていきました。
接客や実務的な作業を通じて人と関わることの大切さを知り、失敗や叱られる経験から責任感も芽生えました。
今振り返ると、このアルバイト経験こそが、私にとっての「キャリア形成の原点」だったと感じています。
このキャリア形成シリーズでは、そんな私の“はたらく原点”を少しずつ振り返っていきます。
高校時代、はじめての「はたらく」

高校は昼間定時制高校で、午前に通学、お昼休みにサッカー部の練習、夕方からアルバイトといった生活を4年間過ごしました。
そのなかで、サッカー部の練習試合と同じように、夢中になっていたのがアルバイトでした。
アルバイトのきっかけは「お小遣いが欲しかった」から
高校生だった私がアルバイトを始めたきっかけは、「自分で自由に使えるお金が欲しい」という小さな願いからでした。友達との外出や趣味のため、地元の飲食店で働き始めたのです。
当時はCDを借りてMDにする、MDコンポを購入してよく音楽を聴いていましたね。
最初はメニューや作業を覚えるのに必死でしたが、初めての給料を手にした瞬間の喜びは格別で、自分の力で稼ぐ達成感を知りました。
アルバイト先では、年齢や立場の異なる人との関わりを通じて、時間を守る大切さや、約束を果たす責任感、チームで働く喜びを学びました。
学校では得られない経験が、社会人としての基礎を築き、その後のキャリア形成にも大きな影響を与えたのです。小さな一歩が、働く意味を知る大きなきっかけになりました。
人間関係の中で学んだ社会のルール
初めてのアルバイトでは、仕事内容だけでなく「人との関わり方」こそが大きな学びでした。
お客様への笑顔や丁寧な言葉遣い、同僚との協力、先輩への感謝や報告。
どれも当たり前のようでいて、学校生活ではなかなか経験できないことばかりです。
中でも印象的だったのは、忙しい時こそ相手を思いやる姿勢の大切さ。自分のことで精一杯になりがちな中、先輩がさりげなく助けてくれる瞬間や、チーム全員でミスをカバーし合う場面を通じて、職場は「一人で戦う場所」ではないと気づきました。
時間を守る、約束を果たす、相手を尊重する——こうした社会のルールは、どの仕事にも通じる普遍的なものです。この経験は、私の働く土台となり、その後のキャリアでもずっと支え続けてくれています。
働くことは、ただの作業ではなかった

高校時代に経験したアルバイトは、単なる「お金を稼ぐ手段」以上のものでした。
最初はお小遣いを増やすために始めた仕事でしたが、実際に働いてみると、自分の行動が誰かの役に立ち、その結果「ありがとう」と言葉をもらえることの大きさに気づきました。
この経験は、社会の一員として働く意味を考えるきっかけとなり、後のキャリア形成にも大きな影響を与える原点となったのです。
笑顔で「ありがとう」と言われた瞬間
アルバイト中、お客様から笑顔で「ありがとう」と言われたとき、胸の奥に温かい気持ちが広がりました。
働いたときの「ありがとう」は気持ちの良いものだと少しずつ思えるようになりましたね。
それは、ただの作業をこなしているのではなく、人に喜んでもらえる存在になれているという実感でした。
報酬以上に心に残るこの瞬間は、働くことの本質を教えてくれる貴重な体験であり、今でも私のキャリアを支える大切な原点になっています。
仕事の「意味」を考えたのは、この頃からもしれない
最初は「お小遣いが欲しい」という動機だけで始めたアルバイトでしたが、次第に「なぜ働くのか」を意識するようになりました。
お金を得るだけではなく、人に喜ばれ、信頼を得て、自分自身も成長できる。
そのプロセスこそが仕事の「意味」であり、働く価値だと気づいたのです。高校時代のこの経験が、私がキャリア形成を真剣に考える出発点になりました。
高校生活と両立するということ

高校時代、学業と部活動、そしてアルバイトを同時にこなしていました。
一見すると当たり前のような日々ですが、限られた時間の中で「何を優先するか」を常に考えながら行動する必要がありました。
振り返ると、この経験こそが自己管理力や継続力を育み、後のキャリア形成の土台になったと感じています。
学業、部活、アルバイト…時間の使い方に悩む日々
午前の通学後に部活で汗を流し、帰宅後や休日にはサッカーの試合やアルバイト。さらに授業の予習・復習もしなければならず、時間のやりくりに頭を悩ませる毎日でした。
どれも中途半端にしたくない気持ちが強く、時には睡眠時間を削ることもありました。
しかし、この経験を通じて「限られた時間をどう配分するか」を真剣に考えるようになり、効率的な勉強方法や生活リズムを工夫する習慣が身につきました。
この頃から、マルチタスクという複数のことを同時に行うことを覚えていくようになりました。
両立から学んだ優先順位と継続力
同時に複数のことに取り組む中で最も大切だと実感したのは、優先順位を決めることと、継続する力でした。
テスト期間には学業を第一に、試合前は部活に集中し、アルバイトは休まず継続していくことは、状況に応じて柔軟に切り替えながらも、どれも諦めず続けることができました。
高校生活で培ったこの姿勢は、社会人になってからのプロジェクト管理やキャリア形成にも大きく役立っています。小さな積み重ねが、自分の成長を確かに支えてくれたのです。
卒業が近づいて気付いたこと

高校生活も終盤に差しかかり、進路や将来を考える時間が増えました。
その中で、ふと振り返ったのはアルバイト経験でした。最初はお小遣い目的で始めた仕事が、気付けば「働くことの意味」や「人との関わり方」を教えてくれた大切な時間になっていました。
卒業が近づくにつれ、その経験が自分のキャリア形成に欠かせない財産だと実感するようになったのです。
アルバイトをやって良かったと強く想う
アルバイトを通して得られたものは、単なる収入ではありません。
お客様からの「ありがとう」の言葉や、仲間と協力して仕事をやり遂げる達成感は、高校生の自分にとって大きな自信となりました。
初めての社会経験だからこそ、失敗や戸惑いも数多くありましたが、その一つひとつが成長の糧になりました。今振り返ると「やって良かった」と強く思えるのは、働く喜びや責任感を肌で感じられたからです。
この経験は、今後どんなキャリアを歩む上でも必ず活きていくと確信しています。
高校生でも「社会の一員」になれたと思う瞬間
アルバイトをしていると、年齢や立場に関係なく「役割」を担っていると感じる瞬間がありました。
お客様に喜んでもらえたときや、チームの一員として支え合えたとき、「高校生の自分でも社会に貢献できている」と実感できたのです。
社会の一員として認められる感覚は、責任感と同時に誇らしさを与えてくれました。
この体験は、将来のキャリア形成において「誰かの役に立つ」という働く意義を見失わないための指針になっています。
まとめ
高校時代のアルバイトは、お小遣いを稼ぐために始めた小さな一歩でした。
しかし、そこで得た学びは収入以上に価値のあるものでした。
- 人に感謝される喜び
- 仲間と協力する大切さ
- 社会の一員としての自覚
これらはすべて卒業後も自分を支える基盤となっています。
高校生活での経験は、キャリア形成の出発点であり、これからの人生における働く意味を考える大切な原点となりました。
私がこの記事を書いたよ!

Kento キャリアカウンセラー
スポーツ ▶︎ 広告代理店 ▶︎ PCインストラクター ▶︎ 福祉と様々な職種を経験|現役で就労支援施設の施設長|方向性×行動×継続=未来を変える思考と強みを活かした習慣力をキャリアカウンセリング、情報発信でサポート|個人で複数の事業を展開中|【国家資格】社会福祉士・精神保健福祉士